トップ > 相続の教科書 > 株式の評価 >株式に関する権利とは
株式に関する権利とは
目次
1.株式に関する権利とは
株式に関する権利とは、株式ではないものの、配当や増資のあるときに株式に関連して生ずる権利のことをいいます。
この権利は、通常独立して売買されるというようなことはあまりないのですが、この権利が発生している場合には、財産評価上は株式の価額を修正(この権利の価額に相当する金額を控除した額)し、別途、この権利の価額を評価することになります。
株式に関する権利には、
- 株式の割当てを受ける権利
- 株主となる権利
- 株式無償交付期待権
- 配当期待権
- ストックオプション
の5つがあります。
2.株式の割当てを受ける権利
株式の割当てを受ける権利とは、株式の割当基準日の翌日から株式の割当ての日までの問における株式の割当てを受ける権利のことをいいます。
株式の割当てを受ける権利の価額は、株式の割当てを受ける権利の発生している株式について、株式の区分ごとに、それぞれ評価通達に定められている評価方式に従って評価した株式の価額に相当する金額から、割当てを受ける株式1株につき払い込むべき金額を控除した金額によって評価します。
この株式の割当てを受ける権利の価額は、旧株のいわゆる新株権利落後の価額に相当する金額から、その割当てを受ける株式1株の引受けに際し払い込むべき金額を差し引いた後の金額によって評価することになります。
ただし、上場株式についての株式の割当てを受ける権利で、その株式の割当てを受ける権利に係る株式について発行日決済取引(株式の割当てを受ける権利の発生後、割当てを受ける又はその払込金額領収証が発行されるまでの間に行われている取引のことをいいます)が行われているものについては、その株式について、評価通達に定める上場株式の評価方法に従って評価した価額に相当する金額から、割当てを受ける株式1株につき払い込むべき金額を控除した金額によって評価することになります。
一般の場合
権利落等の後の株式価額-割当株式1株につき払込む金額=株式の割当を受ける権利の価額
上場株式で発行日決済取引が行われている株式の場合
上場株式の価額-割当株式1株につき払込む金額=株式の割当を受ける権利の価額