税理士がGAS(Google Apps Script)を使ってChatworkに税理士業務の定例タスクを自動作成した方法
東京都北区赤羽の税理士 鈴木宏昌です。
一般企業では新型コロナウイルスによりリモート業務が定着してきており、弊所でもスタッフは全員リモートワークを継続しております。(2020年9月16日現在)
今までは毎月の税理士業務、例えば○○社の源泉所得税ダイレクト納付処理や予定納税のお知らせ、今月決算法人・個人事業主の消費税判定(本則か簡易か)、etaxとeltaxから申告のお知らせの取得などのタスクをChatwork(チャットワーク)の事務所共有のグループチャットに手作業で作成し担当者を割り当てていました。
クライアント数が増えるにつれタスク数がどんどん増えていき、税理士業務は毎月(毎週)発生するタスクが大量にあるので「システムを作れば税理士業務のタスク作成を自動化できるなぁ」と思ったことから税理士業務のタスク作成を毎月自動で行うシステムをコーディングしました。
使用するツール
使うツール:
・Chatwork(チャットワーク)
・Googleスプレットシート
・GAS(Google Apps Script)
すべて無料で使うことができます。
GASはJavascriptが元になっているため、比較的簡単にコーディングができます。
参考にしたサイト
こちらのサイトを参考にさせていただきました。とてもわかりやすく税理士業務効率化に革命が起こります。
税理士業務タスク自動化の仕組み
1.googleスプレッドシートを開き、定期タスクを管理するスプレッドシートを作成
2.スプレッドシートから[ツール]-[スクリプト エディタ]を選択し、GASのスクリプトエディタを起動
3.プログラムをGASに記載(Chatwork APIを使います。)
4.プロジェクトのトリガーを設定
これで毎月のタスクを自動でChatworkのグループチャットに作成させることができます。
税理士業務で自動作成しているタスク
現状下記のようなタスクを自動作成しております。気づいたらどんどんタスクは追加していっています。
1.予定納税のお知らせと仮決算を行うかの連絡
2.源泉所得税ダイレクト納付の実行(クレカ納付の場合は源泉所得税の納付書電子申告のみ)
3.今月決算・税務申告の顧問先への連絡、消費税の判定(本則か簡易か)
4.売掛金の入金もれがないかの連絡(マネーフォワード会計と請求書を使用している顧問先限定)
5.今月税務申告先の申告のお知らせの取得法人税、消費税、地方税(都民税、県民税、市民税)
6.顧問先ごとの会計処理のお知らせ(顧問先ごとに処理が終わればタスク終了となります。このタスクの作成により処理もれや連絡が滞ることがなくなります。)
7.自分の事務所の会計入力
8.スタッフの勤怠管理の連絡
9.顧問先の給与明細作成
などが毎月自動でタスクとして作成されます。業務の進捗状況がとてもわかりやすくなります。
顧問先とのタスク自動作成
自分の税理士業務だけでなく、お客様ともタスク自動作成しております。
お客様の会計処理を分解し、例えば
1.棚卸の報告
2.通帳入力
3.請求書入力、入金もれ確認
などお客様ごとに業務タスクを分解し自動でタスク作成されるようにしております。
税理士業務のタスク自動作成により処理もれがなくなり、誰がどのタスクを担当し、いつまでに処理するかが事務所全体として明確になりました。
これは趣味のようなものなのでタスク自動作成に悩む経理の方や税理士事務所関係の方でもお気軽にご相談ください。