トップ > 相続の教科書 > 財産の評価 > 造成中の宅地の評価
造成中の宅地の評価
目次
1.造成中の宅地の評価
農地に土盛りをしたり、山林を切り崩したり、池沼を埋め立てたりして宅地を造成する場合がありますが、そのような宅地を造成中の宅地といいます。
造成中の宅地の評価の手順は、次のとおりです。
2.造成工事着手直前の地目を調べる
その造成中の宅地の、造成工事着手直前の地目が何であったかを調べます。それが、農地であったとすると、課税時期において、その造成中の宅地が農地であったとした場合のその課税時期現在の評価額を求めます。
3.宅地造成費用をおきなおす
次に、その造成中の宅地について、造成工事着手時から、課税時期までの間に支出したその宅地の造成のための費用(例えば、埋立て費、土盛費、土止め費、地ならし費など)の額を調べ、その支出した費用の額をそれぞれ課税時期現在の価額(費用現価)におきなおします。
4.評価方法
上記評価方法2.により求めたその造成中の宅地の造成工事着手直前の地目の土地の課税時期現在の評価額と、上記3.により求めた造成工事に関する費用現価の額の80%相当額とを合計します。
ここで、費用現価の80%相当額によることとしているのは、この場合の評価の基となっている造成工事着手直前の地目の士地の評価額について加えられた課税のための評価であるという見地からの安全性の配慮と同じで、費用現価についても安全性の配慮を加えるためです。