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余剰容積率の移転がある場合の宅地の評価

目次

1.余剰容積率を移転している宅地とは

「余剰容積率を移転している宅地」とは、建築基準法の規定による容積率の制限に満たない延べ面積の建築物が存する宅地で、その宅地以外の宅地に建築基準法の規定による容稙率の制限を超える延べ面積の建築物を建築することを目的とし、区分地上権、地役権、賃借権等の建築物の建築に関する制限がが宅地をいいます。


2.余剰容積率を移転している宅地の評価

2-1.原則

その宅地の自用地価額を基に、設定されている権利の内容、建築物の建築制限の内容等を勘案して評価します。

2-2.特例

次の算式により計算した金額によって評価することができます。

自用地価額(A)×(1-区分地上権の設定にあたり収受した対価の額(B)÷その宅地の区分地上権設定の直前の通常の取引価額(C))
A:余剰容積率を移転している宅地の自用地価額
B:区分地上権の設定等に当たり収受した対価の額
C:区分地上権の設定等の直前における余剰容積率を移転している宅地の通常の取引価額相当額



3.余剰容積率の移転を受けている宅地とは

「余剰容積率の移転を受けている宅地」とは、余剰容積率を有する宅地に区分地上権、地役権、賃借権の設定を行う等の方法により建築物の建築に関する制限をすることによって建築基準法の規定による容積率の制限を超える延べ面積の建築物を建築している宅地をいいます。


4.余剰容積率の移転を受けている宅地の評価

4-1.原則

その宅地の自用地価額を基に、建築基準法の規定による容積率の制限を超える延べ面積の建築物を建築するために成定している権利の内容、建築物の建築状況等を勘案して評価します。


4-2.特例

次の算式により計算した金額によって評価することができます。

自用地価額(D)×(1+区分地上権の設定にあたり収受した対価の額(E)÷その宅地の区分地上権設定の直前の通常の取引価額(F))
D:余剰容積率を移転を受けている宅地の自用地価額
B:区分地上権の設定等に当たり支払った対価の額
C:区分地上権の設定等の直前における余剰容積率を移転を受けている宅地の通常の取引価額相当額

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