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大規模工場用地の宅地の評価
目次
1.大規模工場用地とは
大規模工場用地とは工場、研究開発施設等の敷地の用に供されている宅地、これらの宅地に隣接する駐車場、福利厚生施設等の用に供されている一団の土地の地積が5万㎡以上のものをいいます。
その土地が、不特定多数の者の通行の用に供されている道路、河川等により物理的に分離されている場合、その分離されている一団の工場用地ごとに評価します。
また路線価地域にあっては、地区区分において大工場地区として定められた地域に所在するものに限って「大規模工場用地」に該当するものとして評価します。
2.大規模工場用地の評価
大規模工場用地は、間口距離が長く、側方や裏面に道路があること、さらにその規模が著しく広大であることから、通常の土地評価における画地調整がそぐわないので、大規模工場用地の価額は、次の方法により評価します。
2-1.路線価地域に所在する大規模工場用地
路線価地域に所在する大規模工場用地の価額は、正面路線の路線価にその大規模工場用地の地積を乗じて計算した価額によって評価します。
正面路線価×地積=評価額
2-2.倍率方式により評価する地域に所在する大規模工場用地
倍率方式により評価する地域に所在する大規模工場用地の価額は、その大規模工場用地の固定資産税評価額に倍率を乗じて計算した金額によって評価します。
固定資産税評価額×倍率=評価額
2-3.大規模工場用地の地積が20万㎡以上の場合
大規模工場用地の地積が20万㎡以上である場合、上記の方法により計算した評価額に100分の95を乗じて計算した金額によって評価します。
上記の方法による評価額×95%=評価額
3.大工場地区にある5万㎡未満の土地の評価
大工場地区に所在し、かつ、大規模工場用地に該当しない5万㎡未満の土地の価額は、正面路線価を基として、奥行価格補正率、側方路線影響加算、 ニ方路線影響加算等の画地調整を行って評価します(通常の路線価評価です。)。