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区分所有財産の評価

目次

1.区分所有権とは

区分所有権とは、マンションやオフィスビルなどのように、1棟の建物の中に独立した複数の住居や店舗、事務所などがある場合、それぞれの独立した部分の所有権のことをいいます。

区分所有権建物では、「専有部分」と「共用部分」とに分けることができ、購入者が自由にできる部分を「専有部分」といい、それ以外(たとえば共同のエントランス、エレベーター、廊下、階段など)を「共用部分」といいます。

マンションでは、専有部分の所有権のほか、共用部分については専有部分の床面積の割合(建物全体の合計専有面積に対する区分所有する専有面積の割合)で持分を共有します。

また、敷地も共有するため、購入者は「専有部分」の区分所有権、「共用部分」の共有持分権、敷地権(敷地の共有持分)の3種類の権利を持つことになることがポイントです。


2.敷地権とは

敷地権とは,区分所有建物である一棟の建物の敷地に関する権利をいい、原則その権利は区分所有建物と分離して処分することはできません。建物と敷地権を一緒に処分することになります。

マンションの各部屋の所有者は、マンションの敷地の所有権等の共有持分を有しており、売買などによって部屋の所有権が移転した場合は,マンションの敷地の共有持分も一緒に移転します。

なお、規約を別に設ければ、部屋の所有権と敷地権を別々に処分することができます。


3.区分所有財産の評価

財産評価はどのように行うのかというと、区分所有に係る財産の各部分の価額は、その財産の評価額を基として、各部分の使用収益等の状況を勘案して計算した各部分に対応する価額によって評価することになります。

例えば、分譲マンションのような区分所有している建物の評価は、まずその分譲マンション1棟の評価額を算出し、次いでその専有部分を使用状況等に応じてあん分して算出することになります。

共用部分については、全員が共有している場合で、その持分を専有部分の床面積の割合によるときは、共用部分をその床面積の割合で評価することとなります。

計算式

区分所有財産全体の相続税評価額× 各人の按分基準数値/全体の按分基準数値 =各人の財産の価額

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