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貿易取引におけるコンテナ輸送のしくみについて

コンテナ輸送のしくみについて解説いたします。

目次

1.コンテナ輸送のしくみ

貿易貨物の多くは、コンテナ(Container)によって海上輸送されています。

コンテナの大きさは国際標準化機構(ISO)の規格で定められており、標準は幅8フィート(約2.4メートル)、高さ8フィート6インチ(約2.6メートル)で、長さのみ20フィート(約6メートル)と40フィート(約12メートル)の2種類があります。

また、一般的なドライ・コンテナのほかにも、冷凍・冷蔵コンテナや液体貨物専用のタンク・コンテナなど、さまざまなコンテナがあります。

貿易では、このコンテナを在来船で輸送するか、コンテナ船で輸送するか、また、貨物がひとつのコンテナを満たすか否かなどによって、手続きがいろいろと変わってきます。在来船とコンテナ船では、出荷に必要な書類が異なり、貨物の量によっても書類の提出先が違ってくます。


2.在来船とコンテナ船の違い

在来船(Conventional Vessel)は、一般貨物船のことで、コンテナだけでなく、形状の異なるさまざまな貨物を運ぶ船です。

はしけ船自体にクレーンを備えているため、艀や岸壁などから直接貨物を積み上げることができます。

一方、コンテナ船(Container Vessel)はコンテナ貨物専用の船で、陸上に設置されているガントリー・クレーン(Gantry Crane)によって積み込みを行います。

在来船は荷役作業に人手がかかり、貨物の積み込みが天候に左右されるため、入港や出港日が遅れることもありますが、コンテナ船は在来船に比べ荷役作業に手間がかからず、天候にほとんど左右されないため、航海日程が安定しており、輸送効率が格段に良いのが特徴となります。



3.コンテナ貨物には2種類ある

コンテナ船に積み込むコンテナ貨物は、貨物の量により2種類に分けられます。

ひとりの荷主で1台のコンテナを満たす貨物をFCL貨物と言います。荷主が自社の倉庫などでコンテナ詰め(バンニング)をし、コンテナ・ヤード(ContainerYard:CY)に運び込んだあと、通関手続きが行われ、出荷されます。

一方、1台のコンテナに満たない少量貨物をLCL貨物と言い、コンテナ・プレート・ステーション(Container Freight Station:CFS)に運び込まれたあと、その場で通関手続きが行われます。

その後、船会社によってほかの荷主の荷物と一緒にコンテナ詰めされてCYに運ばれ、出荷されます。

貨物がFCLかLCLかで、出荷の際の手続きが変わってきますので、注意が必要です。


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