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貿易の種類-直接貿易、間接貿易、仲介貿易など

貿易の種類について解説いたします。

目次

1.貿易の種類

貿易の基本的なかたちは、直接貿易と間接貿易の2つです。直接貿易は売り手と買い手がじかに取引をします。間接貿易の場合は、間に商社が入ることでコストはかかりますが、貿易のリスクや手間を大幅に減らせます。



2.直接貿易とは

商社や流通業者を通さずに、売り手と買い手が直接取引する形態のことを直接貿易といいます。日本企業の多くは商社経由で海外事業を進めてきました。しかし、貿易のノウハウを蓄積してきたことや、海外事業の比率が高くなってきたことなどにより、直接貿易を行う企業が増えています。貿易をする機会の多い企業や海外進出に力を入れているメーカーなどにとって、直接貿易はメリットが大きいといえます。直接貿易は中間マージンを削減できたり、海外取引先の情報をより接近してつかめるメリットがありますが、貿易取引に係る与信リスク、契約リスク、輸送リスク、為替リスクなど多くのビジネスリスクを負います。

1.直接貿易のメリット
●仲介業者をとおさないのでコストを減らせる。
●海外マーケットにじかに接することで、市場のニーズや質の高い情報をつかめる。

2.直接貿易のデメリット
●海外との交渉や手続きをする手間やコストがかかる。
●貿易に伴うさまざまなリスクをかかえる。


3.間接貿易とは

商社や流通業者を通して取引する形態のことを間接貿易といいます。商社は、貿易に関して豊富な経験や情報を持っています。したがって、トラブルが起きても、商社に蓄積されたノウハウで迅速な解決が見込めます。

日本は商社のウエイトが大きかった国であり、大手総合商社の他、鉄鋼から食品までさまざまな特定分野の製品を扱う専門商社があり、いまも多彩な商社があります。

貿易の経験が少ない企業は、豊富なノウハウを持つ商社などをとおしたほうがスムーズに取引できると考えられます。

1.間接貿易のメリット
●貿易のリスクや面倒な手続きを仲介業者に任せられる。
自社でやるより安いコストになることもある。
●商社の海外ネットワークや資金力を活用して取引先を探せる。

2.間接貿易のデメリット
●仲介業者に払う費用の分だけコストが増えることもある。
●海外マーケットのニーズをつかみにくい。


4.仲介貿易とは

第三者が輸出者と輸入者を仲介する取引形態のことを仲介貿易といいます。
例えば、日本の業者がアメリカと中国の貿易取引を仲介するようなケースがこれにあたります。仲介者は売買には関わらず、仲介による手数料を得るしくみで、三国間貿易とも呼ばれます。


5.委託加工貿易

海外から原材料を輸入して、国内で加工後に製品として輸出する貿易形態を順委託加工貿易といいます。反対に、海外に原材料を輸出し、加工された製品を輸入する形態を逆委託加工貿易といいます。


6.中継貿易

A国からの貨物をC国に輸出し、加工後、B国に再輸出する形態を中継貿易といいます。
例えば、日本が中国から輸入したものに加工を施し、アメリカに輸出する場合はこれに該当します。関税が安くなるケースなどで使われます。


7.個人輸入

個人が自己の消費のために海外から小口輸入を行う形態です。


8.開発輸入

日本人のニーズに合った衣料品や食料品などを海外に発注して生産し、製品を輸入することを「開発輸入」といいます。発注先は人件費が安い中国や東南アジアが中心です。

日本企業は人件費などの生産コストを抑えることができ、発注先の国もさまざまな技術を学べて雇用を創出できるメリットがあります。



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