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最終価格の特例、月平均額の特例
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証券市場においては、 1日何千万株、何億株という株式の取引が行われていますので、どんな銘柄でも毎日必ず取引があるように考えがちです。
しかし、実際は必ずしもそうではなく、市場人気の片寄りから、銘柄によっては全く取引の行われない日があるのが実情です。
また、会社は増資をしたり、配当金を支払ったりしますが、これらは、みな一定の日(基準日)現在の株主に対し、その権利が与えられることになっていますので、その基準日が過ぎれば、株価が下がるのは当然であり、「権利落」又は「配当落」(権利落等)として株価はそれらを織り込んだ価格になります。
ところが、株式の割当て、株式の無償交付又は配当金交付(株式の割当て等)に係る「権利落等」の日は、通常の場合、金融商品取引所における株式取引の決済の関係で株式の割当て等の基準日の3日前の日となります。
そこで、課税時期に取引が行われなかった場合とか、課税時期が増資などの権利落直後の受渡期間中にある場合には、その株式をどのようにして評価したらよいかという問題がありますので、このような場合の株式の評価については、最終価格の特例が定められ、一定の方法により「課税時期の最終価格」及び「最終価格の月平均額」を求めることになっています(評基通170~172)。
【課税時期の最終価格の特例についてはこちらをご参照ください。】
【最終価格の月平均額の特例についてはこちらをご参照ください。】
(注)会社は、一定の日(基準日)を定めて、その日において株主名簿に記載され、又は記録されている株主(基準日株主)をその権利を行使することができる者と定めることができることになっています(会社法124①)。
また、会社は基準日を定めたときは、当該基準日の2週間前までに、当該基準日及び基準日株主が行使することができる権利の内容を公告しなければなりません(会社法124③)。
なお、定款に上記のことが定められている場合には、あらためて公告する必要はありませんが、実際には、注意喚起のため、公告するケースが多いです。
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Tag: 上場株式の評価
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