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貿易取引の取引交渉の流れ
貿易取引の取引交渉の流れについて解説いたします。
目次
1.貿易取引の取引交渉の流れ
交渉の前段階として「勧誘」と「引き合い」があります。
そして、本格的な交渉が始まるのは、売り手がオファーを出してからとなります。
2.勧誘とは
貿易取引は通常、売り手が商品を買ってくれそうな相手にレターやメールを出して誘いをかけることから始まります。これを「勧誘(Proposal、販売活動)」といいます。
カタログや価格表などを送ることもあります。外国の相手企業に興味を持ってもらうために、自社製品の特徴やメリットなどをアピールする必要があります。
3.引き合いとは
勧誘を受けた買い手は興味があれば、売り手に「この商品を、この数で、いつまでにほしい」といった具体的な問い合わせをします。これを「引き合い(Inquiry、見積り依頼)」といいます。買い手が引き合いを出すまでに、双方で何度かやりとりすることもあります。サンプルなどを要求するケースもあります。
たとえば、台所用品の取引であれば、輸出者が自社のカタログや価格表などを相手先に送付したり、輸入者が自分が希望するデザインを伝えてサンプルを取り寄せたりして、交渉の下地作りを行います。複数の取引候補先がある場合には、この段階で交渉相手の絞り込みを行います。
4.オファーとは
引き合いを受けた売り手は、取引のきっかけをつかんだわけですから、買い手にできるだけ早く具体的な返事をする必要があります。
この返事が「オファー(Offer、見積り)」で、取引の申し込みになります。オファーは一般的には申込みの意味ですが、貿易取引のオファーは、「この条件価格でその商品を買うまたは売る」ことを相手方に確約する、すなわちオファーを受けた側がそのオファーを承諾(Accept)すれば契
約が成立する拘束力を持つ行為となります。
つまり、オファーを出した時点で交渉(Negotiation、ネゴシエー ション)がスタートするのです。
オファーの内容には下記のようなことが記載されます。
●商品明細
●原産地
●規格
●数量
●価格
●納期
●受け渡し条件
●支払い条件
●オファーの有効期限など
●保証条件
5.カウンターオファーとは
オファーを受取った側が承諾せず、逆に「この条件価格でその商品を買うまたは売る」ことを相手方に意思表示する反対申込みをカウンターオファーといいます。
カウンターオファーは元のオファーを拒絶して新たなオファーを返すことなので、カウンターオファーを出した時点で元のオファーの有効性はなくなります。通常は、カウンターオファーを何度も往復させて条件を煮詰め、契約に至ります。
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