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貿易の準備から契約までの流れ-市場調査から契約までの流れについて解説

貿易の準備から契約までの流れについて解説いたします。

目次

1.貿易の準備から契約までの流れ

貿易の契約がまとまるまでには、大きく分けて「市場調査をする」「取引相手を探す」「取引交渉をする」「契約をする」という4つの段階があります。


2.第1段階 市場調査

他のビジネスと同じように、貿易をする場合も扱う商品について市場調査を行います。輸入だと国内市場を、輸出だと海外市場を調査することになります。

特に輸出では、商品の市場だけでなく、その国についてもよく調べることが大切です。国によっては政治情勢が不安定だったり、経済インフラが整っていなかったりするなど、さまざまなリスクがあるからです。また、同じ国でも時間がたてば事情が変わることがあるため、事前の市場調査が大切になってきます。インフラ(インフラストラクチャー)とは、産業や生活の基盤となる施設のことで、そのうち道路、鉄道、港湾、空港といった産業の基盤となるものを経済インフラといいます。

海外市場調査で調べるおもなポイント

基本情報
●気候、風俗、人口などの国状
●法制度や経済動向
●社会インフラの整備動向
●カントリーリスク
(政治的安定性、為替動向を含む)

個別商品関連情報
●消費者動向
(ニーズ、将来性など)
●市場動向(品質、価格を含む)
●競合他社の動向

3.第2段階 取引相手探し

国際線の運賃値下げやインターネットによる情報化などのおかげで、海外の取引相手を探しやすくなっています。

ただし信頼できる相手を選ぶ必要があります。輸出だと売り込み先を、輸入だと仕入れ先を探すことになります。よく知らない相手だと、契約で決めたことをきちんと守ってくれるかどうか不安です。そのため、取引相手の「信用調査」を行います。

取引相手の候補が見つかったら、一般的には次のような流れになります。

●勧誘(売り込み):売り手が買い手に自社商品をアピールすること。
●引き合い(見積り依頼):買い手が、売り手に詳細を問い合わせること。

この「勧誘」と「引き合い」が、交渉の前段階に当たります。


4.第3段階 取引交渉

引き合いとは、商品についての具体的な問い合わせ(見積り依頼)のことをいいます。売り手がこの引き合いを受けて「オファー」(見積り・提案)を出したところで、本格的な交渉が始まります。

●オファー:売り手が買い手の引き合いに応えて見積りを出し、取引を申し込むこと。
買い手のほうから出すオファーを「買いオファー」といいます。



5.第4段階 契約

買い手がオファーを受け入れれば、取引が成立して契約となります。しかし実際は、双方が少しでも自分に有利な条件で取引できるよう、交渉(ネゴシエーション)を重ねることになります。
交渉の段階で不成立になることも多いのですが、双方が合意できれば晴れて契約となります。交渉で合意できても、その後の契約でもめることがよくあります。契約で細部をつめるため、交渉で見落としていた部分が問題になるのです。

●契約:交渉の結果、取引が成立すること。その確認として契約書を取り交わします。



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