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売上高(うりあげだか)


【目次】

主たる営業活動から得られる販売代金のことです。商品,製品の販売、サービスの提供、請負による収入などがあります。

1.科目の内容

「売上高」とは、商品・製品の販売や役務(サービス)の提供などの販売代金の純額を表す勘定科目です。

「売上高」は、会社の主たる営業活動により得られた収益のことであり、損益計算書では一番上に表示される項目です。

「売上高」は損益計算書の表示に関して、業務内容によって「売上高」ではなく、様々な科目で処理されます。

製造業、卸売業、小売業などの商品・製品の販売は「売上高」が多いようですが、サービス業などの役務の提供は「営業収益」や「営業収入」が使用されていますし、不動産賃貸業では不動産賃貸料などが使用されています。また、建設業などでは「完成工事高」といった勘定科目を用います。

なお、仕訳においては「売上」を使うことが多く、その場合損益計算書の表示を上記のような「売上高」とか「完成工事高」とすることになります。

「売上高」から控除する項目に、

  1. 「売上戻り(品違いなどの理由で返品された額)」、
  2. 「売上値引(品質不良などにより代金より控除した額)」、
  3. 「売上割戻し(多額の売上に対するリベート)
    があります。

実務上は、どれも「売上高」から直接控除します。

ただし、「売上割引」だけは早期代金回収による金融費用と考えられますので、営業外費用として処理します。

2.仕訳例

売上戻り、売上値引、売上割戻しなどの場合は、「売上」を借方に記入します。

商品・製品などを販売した場合は、「売上」を貸方に記入します。

商品を販売して、現金で代金をもらった。
(借方)現金  300,000円/(貸方)売上  300,000円


3.売上の計上基準

「売上高」は実現主義の原則に従って、製品・商品の販売または役務の提供によって実現したものを計上します。

実現主義とは、製品・商品の引渡しないし役務の提供が完了し、その代金の受け取りが確実になった日をもって収益を計上することです。

実現主義の原則に従った売上の計上基準は、販売基準が採用されています。

販売基準には、

  1. 出荷基準(物品を出荷した時に計上する)、
  2. 納品基準(物品を相手方に引き渡した時に計上する)、
  3. 検収蟇準(相手方が物品の内容等を確認した時に計上する)
    があります。

どの基準を採用するかは会社の任意ですが、継続して適用する必要があり、勝手に毎期変更するというようなことはできませんので、会社にとってどれが一番都合がよいか慎重に検討するようにしてください。

特殊な販売形態の場合、その販売形態にあわせて、売上高の計上基準が規定されています。

  • 委託販売は、原則として、受託者が委託品を販売した日をもって売上とします。
  • ご試用販売は、得意先が買取りの意思表示をした日をもって売上とします。
  • 予約販売は、予約金のうち決算日までに製品・商品の引渡しまたは役務の提供を完了した分だけを当期の売上とします。
  • 割賦販売は、原則として販売基準だが、容認規定があります。

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