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貿易取引における航空輸送の運賃について

航空輸送の運賃について解説いたします。

目次



1.航空輸送の運賃とは

航空輸送には旅客機や貨物専用機などが使われ、大型化により運ぶ量が増えており、運賃はIATA(イアタ)が決めています。

昔は旅客機の荷物スペースに、旅客の荷物と一緒に貨物を積んでいました。いまは航空機の大型化や貨物専用機の登場により、たくさんの貨物を運べるようになりました。輸送に使われる航空機は、次のとおりです。
●旅客機:胴体の下の部分を貨物用スペースに使います。
●貨物専用機:胴体全体を貨物用スペースに使います。
●貨客混用機:貨物用スペースと旅客用スペースの仕切りを調節できます。


2.国際航空運送協会(イアタ)とは

航空貨物の運賃は、「国際航空運送協会(IATA=イアタ)」が調整しており、イアタに加盟している航空会社の運賃は、同一路線であれば基本的にどこでも同じです。

イアタは国際的な団体で、世界の主要航空会社の他、旅行代理店などの関連企業が参加しています。おもな役割は、航空貨物の運賃や発券などのルールを決めることであり、国際線を運航する業界のための団体として定着しています。

イアタ運賃は、一般の貨物だと1個の重量が重くなるほど単位当たりの料金は安くなります。つまり、大口貨物になるほど安くなるのです。

計算方法は「運賃率」×「重さ」で、「重さ」は実際の重量か容積重量のどちらか大きいほうになります。「運賃率」には、次のような種類があります。

1.一般貨物運賃率
一般の貨物に適用される「重量逓減制」の運賃率です。
貨物が重くなるほど1kgあたりの運賃率が低くなり、料金が安くなります。

2.品目分類賃率
一定の地区間や地区内で輸送される動物、貴重品、新聞、雑誌などの特定された貨物品目に対する割引または割増運賃率で、ClassRateとも呼ばれ、一般貨物運賃率に優先適用されます。

3.特定品目賃率
特定の区間を輸送される、限られた品目に対する割安な運賃率のことでSPECまたはCO-RATEとも呼ばれ、一般貨物運賃立、品目分類賃率に優先適用されます。有効期限や適用条件が定められている品目もあります。



3.航空運賃の計算方法

航空運賃の算出は、実重量(weight)と容積重量(volumeweight)の比較で計算重量が決定されます。具体的には、容積重量を6,000cm3=1kgとして換算し、端数は0.5kg単位で切り上げて比較し、実重量と容積* 重壁のどちらか大きい重量を運賃計算重量として運賃を計算します。


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