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貿易取引における海上輸送コンテナの種類について

海上輸送コンテナの種類について解説いたします。

目次



1.海上輸送コンテナの種類

貨物を入れて運ぶための大きな金属製の容器を、コンテナといいます。そのコンテナを使った海上輸送が、コンテナ船輸送です。

頑丈なコンテナを使った輸送は、家電品をはじめとする一般製品や精密機器、日用品、加工食品などをより簡単に安全に運べます。しかも荷役を効率よくできるので、いまや多くの定期船にコンテナ船が使われています。

コンテナの種類には次のようなものがあります。


1-2.ドライコンテナ

ドライコンテナは最も一般的なコンテナで、家電製品から工業製品など幅広く利用されています。構造は鉄あるいはアルミ製の直方体で、20フィート(6,096mm)コンテナと40フィート(12,192mm)コンテナがあります。また、高さが1フィート高く容積かつ貨物に適した背高(HighCube)コンテナもあります。どのサイズのコンテナを選ぶかは、貨物の重量・容積と運賃率を考盧して選びます。


1-2.冷凍コンテナ( R e e f e r C o n t a i n e r )

外部電源を使い冷却・保温機能を持つコンテナで、温度管理(-25℃~+20℃程度)が可能なことより、肉、魚、精密機械、薬品、フィルムなどの輸送に使用されています。


1-3.オープントップコンテナ( O p e n T o p C o n t a i n e r )

屋根が開放されているコンテナで、上方から重量物や長尺貨物を積むことができます。鉄コイルや大型タイヤなどをクレーンで積む場合に適しています。


1-4.フラットラックコンテナ( F l a t R a c k C o n t a i n e r )

屋根および壁が開放されており、上方や側面からクレーンや大型フオークリフトで重量物や長尺貨物を積む場合に適しています。クルーザーなどの輸送に使われています。


1-5.タンクコンテナ(TankContainer)

液体貨物を輸送するタンクを持つコンテナで、モルト(原酒)、醤油、化学品などの輸送に使われています。



2.海上輸送コンテナのサイズ

コンテナのサイズはISOにより規格化されています。


2-1.海上輸送コンテナの規格

海上輸送コンテナはISO(国際標準化機構)により、寸法、強度、コンテナ番号記載方法などが規格化されています。すべてのコンテナには、固有の番号が付けられ、扉面に表示されています。この番号は最初の4文字で船会社、続く番号でコンテナが特定されるしくみになっており、船会社はこのコンテナ番号を使って、本船への積付け場所やコンテナの現在地確認などの管理を行っています。


2-2.コンテナの積載可能重量

コンテナの強度を考慮した最大積載重量は21トン~26トンありますが、貨物の入ったコンテナを港湾地区から内陸まで輸送する場合には、道路や橋の重量規制により積載重量が制限を受ける場合があります。道路や橋の規制は貨物と車体と含めた総重量で規制されるので、規制値からトレーラーヘッド、シャーシ、コンテナ自重等を差引いた重量が貨物の最大積載重量となります。内陸まで輸送する場合には輸出国の道路交通法規制に注意が必要です。


2-3.コンテナシール(Seal)

コンテナはバンニング終了後、ドアにシール(封印)が施されます。シールは、税関による貨物検査が実施されるとき以外は、輸入国でデバンニングを行うときまで開封されることはありません。コンテナが船から荷降ろしされたときや荷受人に引渡されたときに、シールに異常がないかが確認されます。コンテナ番号とシール番号は船荷証券に記載されます。


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