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税務調査における調査官の質問検査権の範囲について


【目次】

1.税務調査における調査官の質問検査権

税務調査において、調査官には質問検査権という調査の権限が与えられています。質問検査権がどこまで与えられているのか解説いたします。

実は、税務調査での調査官の権限(質問調査権)については制限があり、何でもかんでも納税者に対して質問できるわけではありません。

質問調査権の範囲をこえた調査は、納税者の権利を無視するばかりでなく違法行為となる場合もありますので、全ての質問に答える必要はありません。

税務署の調査官が行う税務調査は、法人税法や所得税法の規定に基づき質問し検査することにより行われます。

法人税法153条には、国税庁、国税局、税務署の当該職員は「法人税に関する調査について必要があるときは、法人に質問し、又はその帳簿書類その他の物件を検査することができる」と規定し、また同法156条には、153条の規定による「質問又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない」と定めています。

このように、法人税法では「法人税に関する調査について必要があるとき」にのみ質問検査ができるものとしています。

同様に所得税法234条でも「所得税に関する調査について必要があるとき」としています。

この場合の税務調査は、納税者の承諾と協力を得ながら行う任意調査で、行政上の権限の行使です。

したがってここでの「必要があるとき」は、税務署が勝手に判断するのではなく、客観的に(申告の内容や申請の内容などを前年度の比較、同業者との比較から)必要性がある場合をいうのであり、その納税者を特に調査するための個別的必要性をいいます。

調査官のなかには、質問検査権は、税務調査で何でもできる権限だと思っている人がいるようで、プライベートな質問に関しても質問してくる調査官もいます。

自分が「必要だ」と言ったら、納税者の承諾なしに何でも調査できるものだと勘違いしている人すらいるのです。

質問検査権は、行政上の権限です。

国の行政により、納税者の人権や財産が脅かされたり損害を受けたりすることは、憲法における個人の尊厳や財産権に反することになります。

納税者(国民)の権利を擁護することを目的とするのが国の行政です。

納税者の権利を侵す行政上の権限などあってはなりません。

だから質問検査権は無制限の権限ではないのです。

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