トップ>節税の教科書(個人)> 個人事業を廃止した後に発生した貸倒損失
個人事業を廃止した後に発生した貸倒損失 固定資産等の損失
【目次】
1.個人事業を廃止した後に発生した貸倒損失
平成26年に事業を廃止し、廃業時売掛金300万円が残っていましたが、2年後の平成28年10月25日にその売掛先が倒産し、200万円が回収不能になったとします。
平成26年 事業所得 230万円 総合短期譲渡所得の金額△80万円
平成25年 事業所得 400万円
であった場合、貸倒損失の取扱いはどのようになるでしょうか。
この場合、貸倒損失の200万円は、事業を廃止した平成26年分又はその前年分である平成25年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されますので、更正の請求を行うことにより、所得税の還付を受けることができます。
不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を廃止した後において、その事業に係る必要経費とされる金額が生じたときは、その金額は、その事業を廃止した日の属する年分(同日の属する年においてこれらの所得に係る総収入金額がなかった場合には、その総収入金額があった最近の年分)又はその前年分の事業所得等の金額の計算上必要経費に算入されます。
上記の場合、貸倒れとなった200万円は、26年分の事業所得の金額から150万円を差し引くことができ(総所得金類又は事業所得の金額のいずれか少ない方の金額が限度となります。)、 26年分で控除しきれない金額50万円は、 25年分の事業所得の金額400万円から差し引くことができます。
なお、更正の請求は、特例により、貸倒れ等の生じた日の翌日から2か月以内であれば行うことができます。
【関連するこちらのページもどうぞ。】
- 事業に関係のない貸金等の貸倒れ等
- 貸倒損失~遠距離の債務者に対する売掛債権
- 破産債権の貸倒損失
- 必要経費に算入される資産損失の金額
- 個人事業の廃止に伴う医師会の入会金
- 不動産所得の基因となる業務用資産の取壊しによる損失
- 事業用資産の損失を必要経費に算入する
- 非営業貸金の貸倒損失
- マンション建築に伴う建設業者の倒産による損失
- 横領損失の計上時期
- 個人事業を廃止した後に発生した貸倒損失
- 貸倒損失~債務者(法人)が解散した場合
- 事業の遂行上生じた金銭債権の譲渡による損失
- 貸倒処理の対象となる事由及び金額
- 事業の遂行上生じた売掛金等の債権の貸倒損失
- 損害賠償金の見込控除
- 居住用家屋の取壊し損失等
- 生計を一にする親族から賃借している建物について生じた損失
- 土地と共に取得した店舗の取壊し損失等
- 使用しなくなった機械の有姿除却
Tag: 固定資産等の損失
【業務に関するご相談がございましたら、お気軽にご連絡ください。】
03-6454-4223
電話受付時間 (日祝日は除く)
平日 9:00~21:00
土曜日9:00~18:30
info@suztax.com
24時間受付中