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法人成りした年の個人事業の所得税確定申告


個人事業の場合、たとえ年の途中で事業を廃止しても、その時点ではなく、所得税については翌年3月15日、消費税については、3月31日までに申告します。

目次

1.法人成りした年の確定申告

法人成りの場合、12月に個人事業を廃業して、1月から法人として事業を開始した会社は問題ないのですが、年の途中で行ったときは注意が必要です。

「個人事業の廃業届などもきちんと提出して、もう事業はすべて法人に移したから、申告・納税も法人で行うだけだ」というわけにはいきません。

たとえば、1月に個人事業を廃業し、2月から法人として事業を引き継いだ場合、たった1カ月でも翌年の3月には、1カ月分の事業所得を含めた確定申告書を税務署へ提出しなければいけません。

法人成りから1年以上経ってしまって忘れがちですが、申告は義務です。払うべき税金がある場合には、無申告の「脱税」となってしまいます。


2.所得税の予定納税を減額する

個人事業主の所得税の申告と納付時期は毎年3月ですが、「予定納税」という制度があります。

確定申告で一定の所得税を納める納税者は、7月と11月に前年の3分の1ずつ前払いし、翌年の確定申告で精算します。

法人成りをして個人事業を廃業した事業主で、個人事業を行っていたときに、一定の所得税を納税していた場合は要注意です。

すでに法人成りして個人事業を廃業したにもかかわらず、予定納税の要件を満たしてしまうと、税務署から納付の案内が届いてしまう場合があるからです。

そのまま予定納税しても還付で戻ってきますから、納付しても損はありません。

しかし、翌年3月の確定申告では、年の途中で個人事業を廃業し、前年並みの納税はありませんので、本来は前払いする必要はないのです。

これについては、7月15日(または11月15日)までに、「平成○年分所得税の予定納税額の7月(11月)減額申請書」を提出することで、その前払いを防ぐことができるようになります。

所得税の予定納税額の減額申請書はこちらをご覧ください。

消費税も実際に中間消費税の額を計算してみて、その額が前年の消費税額の半分以下なら、8月31日までに1月から6月までの消費税の中間申告書を提出すれば、中間納付額を減額することができます。


3.事業を廃止した年の個人事業税

通常の年であれば、所得税の確定申告をした人はあらためて事業税の申告書を提出する必要はありません。

個人事業を廃止した年度にかぎり、廃止後1カ月以内に、所得税の申告とは別に事業税の申告をしなければなりません。ただし、事業所得の金額が290万円を月で割って計算した金額より少ない場合には、申告・納税の必要はありません。


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