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法人成り後、税務署への個人事業廃業届の提出


会社設立後、個人事業を廃業する場合には、税務署などに色々書類を提出しなければいけません。

目次

1.個人事業を廃業した場合の手続き

個人で事業を行っていた人は、個人事業を廃止したことを税務署に届け出なければなりません。

このとき、次の4つの書類を税務署に提出します。

税務署への提出書類

  • 個人事業の開廃業等届出書
  • 所得税の青色申告の取りやめ届出書
  • 給与支払事務所等の廃止届出書
  • 消費税の事業廃止届出書



2.個人事業の廃業届の提出

個人事業をしていた事業主が法人成りをした場合「個人事業の開廃業等届出書」という書類に廃業した旨を書いて、確定申告をしていた税務署へ提出することが必要になります。

また、消費税の課税事業者だった場合には、消費税の廃業届も忘れずに提出しなければいけません。

それには「事業廃止届出書」という書類を使います。

提出期限は、事業を廃止してから1カ月以内です。

届け出の区分欄の「廃業」のところに○をつけ、新しく設立した会社の会社名、代表取締役の氏名、会社の納税地を記入します。また、個人事業を廃止した日にちも、つまり会社を設立した日の前日の日付を記載します。

また、廃止の届け出は、国税だけでなく地方税にも必要であり、「事業開始等申告書(個人事業税)」という書類を都道府県税事務所に提出します。

期限は自治体によってさまざまですが、東京都の場合は15日以内となっています。

市区町村へも届け出が必要です。提出する書類や手続きの内容などは、自治体によって異なりますので、事前に確認しましょう。

個人事業の開廃業等届出書はこちらをご覧ください。

事業廃止届出書はこちらをご覧ください。


3.所得税の青色申告の取りやめ届出書の提出

個人事業主時代に青色申告をしていて、法人成り後、個人の所得が会社からの給料以外にない場合は「所得税の青色申告の取りやめ届出書」の提出も必要です。

新しく設立した会社で青色申告を行う場合も、個人事業者しては青色申告をやめるわけですから、届け出が必要になります。

この届出書には、納税地の住所と氏名、生年月日、屋号などを記載し、いつからいつまで青色申告の承認を受けていたかを記入します。

会社を設立後も、個人所有の自宅を会社の事務所として使用する場合、会社から個人に家賃が発生します。

個人として事業は行っていないので、事業所得の申告は必要ありませんが、当然、不動産所得が発生してくるので、個人として確定申告は続けていくことになります。

その場合、個人事業の開廃業等届出書や所得税の青色申告の取りやめ届出書の提出は必要ありません。誤って、青色申告の取りやめをしてしまうと、もう一度青色申告の承認を申請しても、2年間は承認がおりませんので注意してください。

提出期限は青色申告書による申告を取りやめようとする年の翌年3月15日までです。

所得税の青色申告の取りやめ届出書はこちらをご覧ください。


4.給与支払事務所等の廃止届出書の注意点

個人事業主時代に、専従者給与を含め、従業員へ給与を支給していた場合は、「給与支払事務所等の廃止届出書」を税務署に提出します。期限は個人事業を廃止してから1カ月以内です。

この届け出は、給与支払事務所を開設・移転した場合と共通の用紙になっています。廃止の場合には、廃止の内容欄の「法人成り」にチェックマークをつけて、名称、所在地、給与支払事務所を廃止した日、住所または本店の所在地欄だけ記入します。

給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出はこちらをご覧ください。

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