雑費(ざっぴ)
【目次】
あまり発生せず、金額的にも重要性が高くない多数の項目を費用処理するための勘定科目です。
1.科目の内容
「雑費」とは、設定している勘定科目にない費用科目で、発生がまれであり、かつ金額的にも重要でないものについて処理する勘定科目を言います。
「雑費」は、設定している勘定科目で処理することがふさわしくない項目の集合体です。そのため、「雑費」勘定で処理する内容は多種多様で、企業によっても異なります。
「雑費」勘定で処理する金額は、少額であることが好ましく、原則あまり使わないほうがいいです。何でもかんでも雑費として処理してしまうと、前期比較もできないですし、ある期に雑費だけ突然増えたというような状況は、税務調査でも目につきやすいです。
同じ取引が頻繁に発生したり、金額が大きくなるよう場合は、別途適切な科目を設けて処理をします。
「雑費」は、販売費及び一般管理費で表示されます。「雑費」と似た勘定科目に、本業とは関係のない臨時的な支出を処理する「雑損失」があります。
通常、「雑損失」は営業外費用に表示されます。
2.仕訳例
雑費を支出した場合には「雑費」を借方に記入し、取り消しや修正などの場合は貸方に記入します。「雑費」は費用ですので、通常、借方に記入されます。
廃棄物処理をした。
(借方)雑費 100,000円/(貸方)現金 100,000円
3.その他の販売費及び一般管理費の勘定科目
販売費及び一般管理費に属する費用項目は、これまで取り上げて以外にも企業によって様々なものがあります。そのうちのいくつかを、以下に例示します。
- 「調査費」
商品などの販売状況や、消費者の動向などを調査するために支出した金額を表す勘定科目です。
- 「見本費」
商品などのサンプルを配布する場合の購入費用や、配布に必要な金額を表す勘定科目です。広告宣伝費と似たような性質をもっています。
- 「雑給」
短期間のアルバイトや、臨時的に雇った人に支払われる給与を表す勘定科目です。給与手当勘定に含めて表示することもあります。
- 「教育研修費」
業務上で必要な技術や知識の習得を目的とし、従業員を講習会などに参加させる費ため、また講習会などを開催するための費用を表す勘定科目です。
- 「燃料費」
石油や重油などを燃料として消費することで発生する原価を表す勘定科目です。
- 「研究開発費」
新製品や技術の発見のために試験研究や開発に要した支出を表す勘定科目です。
- 「製品保証引当金繰入額」
販売した製品の欠陥などの補修に必要な費用を引当てておくための勘定科目です。
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