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製品(せいひん)


【目次】

製造や生産して、販売しようとして所有しているモノのことです。

科目の内容

「製品」とは、製造部門や業者が、販売用に製造・加工した製造品や生産品を表す勘定科目のことをいいます。

「製品」は、原材料を投入し、様々なの製造工程を経て、完成品として仕上がったもののことをいいます。

ですから、まだ製造工程の途中にある未完成のものは、「半製品」や「仕掛品」などの勘定で処理され、「製品」勘定では処理されず、完成品である製品と未完成品である半製品・仕掛品とは区別されます。

また、「製品」には、製品の製造過程で付随して発生した「副産物」や「作業くず」なども含まれます。

なお、「製品」と「商品」との違いは、商品の解説ページでも記載していますが、自らが製造・加工をしたか、他から仕入れたかの点です。自ら製造・加工したものを「製品」といい、外部から仕入れたものを「商品」といいます。

製品の生産のために発生した原価は、原価計算の手続きに従って算定され、「仕掛品」勘定に計上されます。

製品が完成した際に、「仕掛品」勘定から「製品」勘定へ振り替えられます。製造業における「仕掛品」は、建設業においては「未成工事支出金」という勘定科目で処理されます。

仕訳例

製品が完成した場合に、「仕掛品」勘定から「製品」勘定に振替えるため、「製品」を借
方に記入します。

製品の売上に伴う出庫額は、「売上原価」に振替えるため、「製品」を貸方に記入します。これは、商品勘定の洗替処理で出てきた「し・くり・くり・し」(仕入・繰越商品・繰越商品・仕入」と同様の考え方です。

完成した製品を仕掛品から振り替えた。
(借方)製品  300,000円/(貸方)仕掛品  300,000円

勘定科目の使い分け

「製品」は最終工程が終了して完成したものですが、「仕掛品」や「半製品」は、製品
の製造過程にあって、まだ完成していないもののことです。

「仕掛品」や「半製品」は製造過程にあるということではどちらも同じですなのですが、「半製品」は最終的な製品ではなく、貯蔵中で販売可能なものを言います。それに対して、「仕掛品」はそれ自体では販売も貯蔵もできないという点が、「半製品」とは異なります。

また、製造過程で付随的に発生するものとして、「副産物」や「作業くず」があります。

「副産物」とは、主な製品の製造過程から必然的に派生するもので、販売可能なものを言
います。食肉を加工する場合の皮革、重油を精製する場合のガソリンなどが該当します。

「作業くず」とは、製造過程で発生する原材料の残りくずで、経済的に価値があるものを言います。鉄を削った場合の鉄鋼くずであたり、布を断裁した際の余った布などがわかりやすいでしょう。

税務上の留意点

製造のために必要な費用を、製造費用と言います。

製造費用は、材料費、労務費、製造経費の、主に3つの原価要素から構成されます。

製造費用は、個別原価計算や総合原価計算などの原価計算の手続きを通じて、製
造原価が計算されます。

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Tag: 流動資産

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