2015.07.17
カテゴリ:資金調達
税理士が経理を代行するメリットと体験談
上場企業小会社の経理代行をしていたことがあり、税理士が経理を代行することのメリットや実際に何をしていたかについて解説いたします。
目次
1.経理代行を受注した経緯
上場企業の子会社の経理の方が産休に入られるということで、経理のヘルプとしてお手伝いしていたことがあります。その後、その経理の方が退職され、その期間お手伝いしていた関係上、税務顧問契約を締結させて頂きました。経理として会社に入り込むわけですから、通常の税務顧問をしている税理士や会計士よりどっぷり会社に入り込むことができますし、しっかりと仕事をすれば信頼が得やすいです。
2.経理代行では何をしていたか
2-1.請求関係
請求関係として、下記のような項目を処理していました。
- 売上請求書発行
- 請求書送付
- 売掛金残高チェック
- 売上データ確定
- ロイヤリティの確定
海外の会社にロイヤリティを支払う関係上、ロイヤリティを計算していました。
2-2.支払関係
支払い関係として、下記のような項目を処理していました。
- 支払請求書確認と支払期日ごとの振り分け
- 立替金精算
- 支払いFBデータ作成
- 月末払いFBデータ作成
- 給与FBデータ作成
- 源泉税納付書記入
- 源泉税、住民税支払(10日が土日の場合は翌営業日)
- ロイヤリティ明細を海外に送付
- ロイヤリティ支払
2-3.会計入力
経理処理したものを会計ソフトに入力する必要があります。
- 小口現金残高確認(会計ソフトと実際の残高の確認)
- 小口現金入力
- 預金明細入力
- 請求書から売上計上
- 支払い済みの請求書から支払計上
- 棚卸の計上
- 減価償却の計上
- 元帳科目チェック(前月との相違がないかを確認)
2-4.給与計算関係
給与計算は社労士事務所に依頼していました。
- 給与データを社労士事務所へ送付
2-5.管理帳票作成
上場企業の子会社なので様々な管理帳票を作成していました。
- 資金繰り表日計表(15日、月末)
- 資金繰り表(月1回)
- 業務報告書
- 月次報告書
- 予算対比表
- 科目内訳書
- 取締役会資料
- 入金管理
- ファイリング(証憑類ファイリング)
税理士が経理業務を請け負うと時間的にはかなり厳しいものがあるのですが、会社の内容が完璧に把握できますし、様々なアドバイスができるようになります。
経理代行会社など様々なアウトソーシングがありますが、経理業務の経験がある税理士も選択肢としておすすめです。