経営上リスクが大きい相続税節税対策
相続税対策には色々な方法がありますがやってはいけない相続税節税対策のうち、経営上リスクが大きい対策について解説いたします。
目次
1.借金が多過ぎる資産活用
相続税が下がったとしても、経営上明らかにリスクが多すぎる節税対策というのはやってはいけません。
借金が多すぎるというのは、債務超過になっているようなケースです。財産が10億円あっても、債務が12億円あるというケースはナンセンスです。
維持すべき土地を持っているのであればある程度のリスクは覚悟しなければいけませんが、あまりにも大きなリスクを負うべきではありません。
2.土地に不適合な活用
土地が一番活きる活用とは何なのか。土地の活用法としては売る、貸す、建てるくらいしかありません。
アパート経営が無理な場所にアパートを建てるということは、土地の最適活用とは言えません。建物を建てるにもRC、木造、鉄筋コンクリートといろいろな種類があります。最適活用とは、「資産価値を活かす活用」ということです。
3.収益性が低すぎる活用
固定資産税を払って、相続税を負担してマイナスになるような土地活用であれば売却してしまったほうがいいです。定期借地権などでは収益性が低すぎる活用が少なくありません。そのような状態であれば、譲渡所得税を払ってでも売却してしまったほうが手元に残るお金が多い場合があります。将来30年分の収支状況をシミュレーションしてみることをおすすめします。
4.テクニカルで脱税に近い節税
コンサルタントが色々なスキームを提案してくると思いますが、テクニカルすぎるものには手を出してはいけません。土地の最適活用をすれば、それなりにリスクはありますが、それなりに相続税が減るわけです。あまりにもテクニカルで過度な節税というのは、税務上のリスクもあります。
5.ポートフォリオの偏った運用
土地だけしか資産を持っていないという状態は非常に危険です。金融資産を持っていても株式しかないという状態も危険です。財産の価値というのは長期的に見ると資産の時間は大変変動しているものです。資産というのは常に価格が変動するものですので、金融資産と土地のバランス、金融資産の中でのお金と株式のバランスなどのポートフォリオを常に意識しましょう。
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