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売掛金回収の遅延による資金繰り悪化 


売上をあげることにしか興味がない経営者だと、売上を大きくすることばかりに目がいき、下記のことがおろそかになってしまいがちです。

1.その売上で利益がどのくらい発生するか
2.売上代金の回収は滞りなくできるのかどうか
3.売上代金の回収はいつぐらいになるのか

【目次】

1.その売上で利益がどのくらい発生するか

売上が上がっても、その売上以上の経費がかかってしまうと赤字になります。

これでは、売上を上げても意味がありません。経営者は売上よりも、利益が獲得できるかどうかを第一に考えなければなりません。

たとえば、建設業では前受け金を受け取って資金繰りに活かすことを期待し、 赤字になる工事でも受注してしまう会社があります。

これでは、短期的には資金繰りが良くなるかもしれませんが、ツケを後回しにするだけであり、後で必ずしわ寄せがきてしまいます。赤字工事の受注は単なる延命行為であり、危険です。売上よりも利益を重視すれば、赤字受注は出来ないはずです。

2.売上代金の回収は滞りなくできるのかどうか

売上を上げても、売掛金になっていたり、受取手形でもらっている段階では、まだ現金として回収出来ているわけではなく、回収した時点ではじめて現金となります。

したがって、相手が倒産するなどして回収できなくなってしまうと、入金の予定が大きく狂ってしまい、 資金繰りも一気に厳しくなってしまいます。

得意先の業況管理等の与信管理は、企業としては大変に重要です。帝国データバンクなどの民間調査機関の活用、同業間での情報交換、経営者や従業員の動きなど、得意先の与信管理に注意してしすぎることはありませんので、自分で調べられる範囲のことはできるかぎり調べましょう。

その得意先から売上を上げていっても、売上代金が回収できなければ、資金繰りは一気に厳しくなってしまいます。売上高が高ければ高いほど、影響は大きくなりますので注意が必要です。理想としては、色々な事業、色々な得意先を作り、一つの事業に頼らない経営です。

特に売上代金を手形で受け取っている場合、手形サイトが3ヵ月や4ヵ月だと、その得意先からの受取手形残高が大きくなるので、十分に注意しなければなりません。

3.売上代金の回収はいつぐらいになるのか

売上が現金で回収できなければ、資金繰りはプラスにはなりません。

当然のことですが、売掛金が回収されるまで3ヵ月かかるより、1ヵ月で回収はできる方が企業の資金繰りは良くなります。代金回収は、早いほど好ましいと言えます。

例えば、売り上げた5,000千円が3ヵ月後に回収されるより、1ヵ 月後に回収される方が、2ヵ月早く現金預金が5,000千円増えます。その分、資金繰りが良くなります。売上代金をいかに早く回収できるかを心掛けることは、 資金繰りを良くするためにはとても大切です。

また、売掛金を現金ではなく手形で受け取る時は、銀行手形割引を行い現金化できると、資金繰りは良くなります。ただ、もしその手形が不渡りになった場合、手形割引を依頼した企業には手形の買戻し義務が生じます。手形ではなく、現金で回収するに越したことはありません。

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