被相続人の所得税の準確定申告等の手続
【目次】
1.準確定申告とは
被相続人が亡くなった場合には、亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの間に所得が発生している場合があります。
この所得については、毎年の確定申告と同様に税務署へ申告する必要があります。これを準確定申告といいます。
準確定申告には、2種類あります。
所得税の準確定申告
消費税の準確定申告
2.所得税の準確定申告
相続人は、相続開始のあったことを知った日の翌日から4か月を経過した日の前日(同日前に相続人が出国する場合には、その出国の時)までに死亡した人について、一般の確定申告書に準じた確定申告書(これを準確定申告書)を死亡した人の死亡当時の納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。
なお、この準確定申告書には、各相続人の氏名及び住所、被相続人との続柄、相続分及び相続によって得た財産の価額、並びに限定承認した場合にはその旨等を記載することになっています(各相続人の氏名、住所などを記載するための、「死亡した者の所得税の確定申告占付表(兼相続人の代表者指定届出書)」が税務署に用意されています。)。
例えば、平成26年1月10日に甲が死亡した場合には、平成26年分の所得税の申告と、平成26年1月1日から 1月10日までの所得税の申告をそれぞれ平成26年5月10日までに相続人が、甲に代わって申告することとなります。3月15日以降に死亡した場合には、平成26年分の所得税の申告書は提出済みのはずですので、1月1日から亡くなった日までの申告書を提出することとなります。
注意して頂きたいのは、この準確定申告において所得税が還付されるときには、未収入金として相続財産となってしまい、その反対に納付すべき所得税額がある場合には、債務として相続財産から控除することができますので、忘れずに相続税の申告に織り込むようにしてください。
なお、納税地は亡くなった被相続人の死亡時の住所地の所轄税務署となります。
3.消費税の準確定申告
課税期間の中途で死亡した事業者の消費税の申告義務は、相続人が承継します。
なお、相続があった年の課税期間開始の日から相続した日までにおける課税資産の譲渡等に係る消費税の確定申告書は、その相続があったことを知った日の翌日から4か月を経過した日の前日までに、被相続人の死亡当時の納税地を所轄する税務署長に提出します。
また、前年分の消費税の確定申告書を提出すべき個人事業者が、消費税の確定申告書の提出期限までに提出しないで死亡した場合もその相続人が申告義務を承継することになります。
なお、この場合の消費税の確定申告書の提出期限は、その相続があったことを知った日の翌日から4か月を経過した日の前日までです(「死亡した事業者の消賓税及び地方消費税の確定申告明細書」に記載して提出します。)。
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