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貿易における定期船と不定期船について解説

貿易における定期船と不定期船について解説いたします。

目次



1.貿易における定期船と不定期船とは

貨物船には決められたルートを通る「定期船」とチャーターされる「不定期船」があります。

「定期船」と「不定期船」では、海上輸送する時の「運び方」が違います。一般の製品はだいたい定期船で運ばれますが、バラ荷などは不定期船で運ばれます。それぞれの違いは、次のとおりです。



1.定期船(ライナー)
●どんな船か:決められたルートを定期的に運航する船
●何を運ぶか:一般の製品(家電製品、衣料品他)や部品など
●どう運ぶか:小口の貨物を、1隻の船に積み合わせて運ぶ


2.不定期船(トランパー)
●どんな船か:荷主の要望に合わせて貨物を運ぶ船
●何を運ぶか:鉄鉱石や穀物、原油などのバラ荷が中心
●どう運ぶか:一度に運ぶ量が多い時に、荷主が船を借り切って運ぶ。


2.定期船を使うには

定期船の運航スケジュールは、船会社のホームページや業界紙などに載っています。荷主は、定期船の寄港地や出港予定日、運賃などを調べ、最適な船を選んで予約を入れます。


3.不定期船を使うには

不定期船は、荷主がチャーターして貨物を運ぶ船です。そのため船の行き先やスケジュール、運賃などは、すべて荷主と船会社の交渉によって決められ、「用(傭)船契約」が結ばれます。世界中の船会社が、不定期船を提供しています。

なお、荷主が船会社から船を借りる契約を「用(傭)船契約」といいます。借りるのは、船の全部または一部となります。


4.定期船の航路

定期船サービスは、決まった港から港への特定航路の輸送を提供するサービスで、船会社はスケジュールを公表し、不特定多数の荷主から貨物を集荷します。

日本からの定期船航路には、欧州航路、北米西岸航路北米東岸航路、中南米航路、アフリカ航路、アジア航路、中近東航路、大洋州航路など多くの航路があります。大手船会社は配船数や航路サービスを充実させるため海外の有力船会社と手を組み共同運航組織(アライアンス)を組み、世
界中に網の目のように定期船航路を張り巡らされています。


5.定期船の船舶

定期船には、コンテナ船、在来型貨物船などの船舶が使用されますが、航行速度が速く、雨中でも荷役ができてスケジュールが安定するコンテナ船が主流となっています。コンテナに積まれた貨物は鉄道やトラックに積み替えが容易であり、海陸一貫輸送によるDoortoDoorの輸送を可能になっています。


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