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家内労働者等の特例とは【個人事業の必要経費を利用した節税】


【目次】

1.家内労働者等の特例とは

確定申告の際、必要経費となる金額は、事業収入を獲得するために実際にかかった費用であるのが原則です。

ただし、家内労働者等には特例があって、実際にかかった費用が65万円に満たない場合でも、65万円を必要経費に算入することができます。

これは給与所得には給与所得控除が最低でも65万円あることの兼合いで認められているものですから、他に給与所得がある場合には、この65万円からその給与の給与所得控除額相当額を差し引いた金額が限度となります。

この特例を受けることができる家内労働者等とは、次の通りです。

①家内労働法に規定する家内労働者(いわゆる内職をしている人のことです)

②外交員、集金人、電力量計の検針人

③特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする者

この特定の者とは、必ずしも単数である必要はなく複数でもかまいませんが、不特定多数を対象とする場合には該当しません。

たとえば、損害保険代理業、クリーニング取次業、写真現像焼付取次業、宅配便取次業などを行う人がこれに該当します。ピアノ教室や学習塾の経営者などは、特定の者に対して継続的に役務を提供しているわけではないのでこれには該当しません。

なお、この特例を受ける場合には、「家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例の適用を受ける場合の必要経費の額の計算書」に必要事項を記入して、申告書と一緒に提出する必要があります。

2.シルバー人材センターからの配分金

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第41条に規定するシルバー人材センターと登録された会員との間には直接の雇用関係はなく、登録された会員は、シルバー人材センターが引き受けた仕事に対して請負又は委任により役務を提供し、行った仕事の内容と就業の実績に応じて報酬を受けるという関係にあります。

したがって、シルバー人材センターから受ける報酬は、給与所得ではなく、事業所得又は雑所得になります。

そして、シルバー人材センターという特定の者に対して「継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする者」に該当することから、同センターから支払を受けた配分金については、家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例(措法27)を適用することができます。

3.家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例の適用を受ける場合の必要経費の額の計算書

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家内労働者

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