トップ>節税の教科書(個人)> 交通反則金等を給与として支給する

交通反則金等を給与として支給する 個人事業の必要経費を利用した節税


【目次】

1.交通反則金等を給与として支給する

商品の配送や営業などに自動車を使用している場合、駐車違反による交通反則金やレッカー車代などを支払わなければならないこともあります。

この場合、罰金等を払っても必要経費に算入することはできません。

犯罪や違反に対するペナルティーとしての意味合いが薄れてしまうからです。

事業主自身に対する罰金であっても、従業員に対する罰金であっても、必要経費に算入できないのは同じです。

たとえば、従業員が商品の配送中に駐車違反の取り締まりを受けた場合、その罰金を事業主が負担したとしても、これを必要経費に算入することはできません。

業務の遂行と関連のない行為等に対して課されたものであるときは、その従業員に対して給与を支給したことと同様になり、この意味で必要経費に算入できることになります。

仕事に関連して課せられた交通反則金等を、必要経費にならないからという理由で従業員に負担させるのも酷な話です。

そこで交通反則金等は、その従業員に対する給与として支払って必要経費に算入しましょう。

なお、レッカー車代は、罰金等には該当しませんので、業務の遂行上生じたものであれば必要経費になります。

2.従業員が起こした自動車事故により内払した入院費等

事業主である個人が使用人の業務上の自動車事故により支出した損害賠償金については、事業主自身に故意又は重大な過失がない場合(使用人の故意又は重大な過失については問いません。)には必要経費となり、故意又は重大な過失がある場合には必要経費となりません。

従業員が追突事故を起こしたような場合、事故の原因が従業員の不注意というととであり、事業主に故意又は重大な過失がないと思われますので、支払った入院費は必要経費となります。

また、その年の12月31日までに損害賠償金の額が未確定であって、相手方に申し出た金額をその年分の必要経費に算入することができます。

3.事業主が従業員のために負担した所得補償保険料

所得補償保険は、傷害又は疾病による保険事故が生じたときに被保険老が勤務又は業務に従事することができなかった期間の給与又は収益の補てんとして保険金を支払うとする損害保険契約です。

事業主が自己を契約者とし、従業員のために所得補償保険契約に係る保険料を支払ったことにより従業員が受ける経済的利益については、特定の従業員のみを対象とする場合(その従業員に対する給与等となります。)を除いて、課税しなくて差し支えないこととされています。

事業主が保険料を負担し被保険者及び受取人が従業員となっているような所得補償保険の場合、経済的利益を受けるのが特定の従業員であれば、その者に対する給料として、そうでなければ、福利厚生費等として必要経費に算入できます。

業務を営む者が自己を被保険者として支払う所得補償保険に係る保険料は、その業務に係る所得の金額の計算上必要経費に算入できません。

【関連するこちらのページもどうぞ。】

【業務に関するご相談がございましたら、お気軽にご連絡ください。】

03-6454-4223
電話受付時間 (日祝日は除く)
平日 9:00~21:00
土曜日9:00~18:30

info@suztax.com
24時間受付中