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会社が合併して役員給与が変わった場合 給料と退職金などによる節税


【目次】

1.会社が合併した場合役員給与は損金算入できるか

近年では、会社が合併することがよくあります。

たとえば、製造業のX社は、販売子会社のY社を持っていたが、事業全般を見直して、効率化を図るために吸収合併するというようなケースです。

このような場合、社長を始めとして、役員は両社の役員を兼ねているのが一般的で、役員の給与も2社から支給されていることがあります。

X社から90万円、 Y社から50万円の役員給与の支給を受けていた社長が、 X社がY社を吸収合併したのにともない、それぞれから支給されていた役員給与を合算して、新たにX社から140万円の支給を受けることになったとします。

合併後の存続会社のX社からすると、これまで9万円を支給していたのが、事業年度の途中で140万円に増額したことになります。定期同額給与でなくなるわけですが、この場合は損金に算入できるのでしょうか。

結論から言えぱ、合算した役員給与である140万円は損金にできます。

ただし、合併前と合併後で、その役員の職務内容に変更がなく、なおかつ職務に対する役員給与の支給額が変更されていないという条件がつきます。

2.役員給与を増額すると損金にできない

役員給与を改定して損金算入が認められるのは、その事業年度の開始の日から3力月を超える日までと決められています。

会社の合併がこの条件に当てはまるとすると、改定した役員給与は問題なく損金に算入できます。

しかし、事業年度の開始の日から3力月を超えて合併したとしても、次のことがいえます。

合併後の存続会社であるX社は、事業や権利、義務のすべてをY社から引き継ぐことになります。

これは役員給与にも当てはまります。

したがって、合併前に両社から支給されていた給与の合計額をX社が引き続いて支給するに過ぎないということができます。

なお、合併のどさくさにまぎれて役員給与を増額したとすると、役員給与が変更されたことになるので、増額された分については損金にできないことになりますので、注意してください。増額したい場合には、事業年度終了後まで待たなければいけません。

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