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買掛金(かいかけきん)


【目次】

仕入先との間の取引によって発生した債務のことです。

科目の内容

「買掛金」とは、商品などの仕入代金の未払い分、サービスの授受などの未払い分など、通常の営業取引によって発生した営業上の仕入先などに対する債務を表す勘定科目です。

企業は、継続的に大量の営業取引を行っています。特に、企業間の取引はボリュームや頻度も多く、その取引の都度、代金を支払っていたのでは手間もかかり、ミスも起こりやすくなります。

そこで、お互いの信用をもとにして、通常の営業取引は継続的に続けていきますが、仕入代金の支払いは一定期間ごとに集計し、その後にまとめて決済する掛け仕入れが企業間の取引では一般的になっています。

この掛け仕入れの際に発生する債務が、「買掛金」です。支払サイトは、例えば当月末締の翌月末払いなど仕入から支払いまで少し間が空くことがほとんどです。

通常の営業取引によって発生した「買掛金」であれば、支払いまで1年超えるものでも、「買掛金」で処理します。支払の時期がかなり先になるので、支払いを忘れないように注意してください。

「買掛金」と似た勘定科目の「未払金」は、本来の営業取引以外(固定資産や有価証券の購入など)から発生した債務である点が異なり、買掛金と未払金は区別して処理されます。一般的には商品の仕入代金などの取引において未払金を使うことはありません。

仕訳例

買掛金の増加は「買掛金」勘定を借方に、減少は貸方に記入します。

(借方)仕入  500,000円/(貸方)買掛金  500,000円

買掛金の管理方法

企業が成長すると、仕入先の数は増えていきます。また、1つの仕入先との取引件数も大量になっていきます。そこで、仕入先ごとに「買掛金」の残高と内容を管理していきます。

通常、仕入先ごとに仕入先元帳という補助簿を作成し、「買掛金」の発生と支払を記録していきます。特に、「買掛金」は「支払手形」のような現物があるわけではありませんので、仕入代金の計上があった場合は、個別に消し込みを行い、仕入先ごとに未払残高を把握するようにします。会計ソフトで入力する場合には、補助科目を設定し、残高を管理することができます。

一般に、自社の信用状況に応じて、掛け取引の上限(与信限度額)が設けられています。支払いモレなどがあって、信用を落とすことのないように注意します。

そのためにも、「買掛金」の残高は定期的に管理し、長期滞留残高など支払いもれがないかどうかなど異常な残高がないかを確認する必要があります。

税務上の留意点

一般事業会社では「買掛金」といいますが、建設業では「工事未払金」という勘定科目で処
理されます。

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