税理士業務や経理業務がはかどるアプリやサイト・サービス
1.税理士業務や経理業務がはかどるアプリやサイト・サービス
東京都北区赤羽の税理士 鈴木宏昌です。
大卒から税理士業界一本のキャリアの私ですが、15年前の会計業界と今では劇的に仕事の内容が変わり、便利なアプリやサイトなどがたくさんある状況です。
本記事では、当事務所で使っている税理士業務や経理業務の仕事がはかどるアプリやサイト・サービスについて解説いたします。
目次
2.丸三証券の日経テレコン
税理士業では日々の情報収集が欠かせません。そのためには日経新聞や日経産業新聞の購読が非常に役に立ちます。
しかし日経新聞だけでも月額5,000円ほどしますし、日経産業新聞や日経MJなども含めるとそれなりの新聞代がかかります。
実は、丸三証券の口座を開設すれば日経テレコン(丸三証券版)を利用する事が可能となります。1年分の記事を検索することができ、日経新聞だけではなく、日本経済新聞朝刊・日本経済新聞夕刊・日本産業新聞・日経MJ・日経地方経済面・日経プラスワンという、複数の媒体から記事を検索する事ができるというとんでもなく素晴らしいサービスです。
私の場合は毎日日経新聞の気になる記事を一括で表示→Evernoteに保存することにより、オフラインで読めるようにしています。
3.電子申告
申告書や届出書などをインターネットで提出することができる電子申告。今では当然に全ての申告を電子申告していると思いますが、私が税理士業界に入ったときには紙に申告書を印刷し、毎月末日に申告書を税務署に提出しに行くというとんでもなく無駄なことが当然のように行われておりました。給与支払報告書という毎年1月末日までに市町村に提出するものがありますが、従業員が多いと提出する市町村が何十、何百にもなり、それら全てを郵送するだけで何日もかかっていましたが、電子申告であればこの業務も一瞬で終わります。
さすがに今だに紙に申告書を印刷して税務署に提出している税理士事務所は少ないと思いますが、電子申告は税理士業務を劇的に変えたサービスのひとつであるといえます。
4.Pay-easy
Pay-easy(ペイジー)とは、税金や公共料金、各種料金などの支払いを、金融機関の窓口やコンビニのレジに並ぶことなく、パソコンやスマートフォン・携帯電話、ATMから支払うことができるサービスであり、Pay-easyも税理士業務の負担をかなり少なくしてくれています。
会社は給与を支払うと源泉所得税を預かることになり、毎月or半年に1回源泉所得税を納税するのですが、今までは紙の納付書を入手し、それに手書きし、さらに銀行or税務署(コンビニはダメ)に持ち込み、順番が来るまで並び、支払う、というとても無駄なことが行われていました。
Pay-easyだとあらかじめ電子申告したデータに基づき、ネットバンキングやATMで税金を納めることができるため、窓口に並ぶ必要がなく、納付書に金額を記載する必要もなく、一瞬で納税手続きが終わります。税理士事務所としては納付書を記載し、郵送するという手間を省くことができ、納税者としては窓口に並び、順番が来るまで待つ(毎月10日や末日はとても銀行が混んでいます。)という手間を省くことができます。
5.税金のクレジットカード納付やダイレクト納付
上記で記載したように税金はPay-easyで納めることができますが、2017年よりクレジットカードにより納税することができるようになりました。手数料はかかりますが、マイルがドカンと貯まりますのでオススメです。
Pay-easy、クレジットカード納付とはまた別のサービスですがダイレクト納付という方法もあります。あらかじめ税務署にダイレクト納付をする届出書を提出しておけば、指定日に引き落としとなるサービスで、Pay-easyにより番号を入力する必要もないため、とても便利です。
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/nozei-shomei/annai/24100030/index.htm
6.DropboxやGoogleドライブなどのクラウドストレージ
いままでの税理士事務所ではデータが共有されておらず、個人PCに保存されているというようなところが多かったように思います。
高いサーバーをいれることなく、大容量のデータを簡単にクラウドで共有することができ、ローカルにDropboxのアプリをインストールすれば、ローカルとクラウド上どちらにもデータがある状況を作り出せるのでバックアップにもなる、というとても便利なものがクラウド・ストレージです。当事務所でもスタッフとはDropboxを共有しています。
お客様とは共有フォルダを作成し、そのフォルダに月次資料や借入金返済表などをアップしていただいており、ほぼ郵送作業が発生していません。
7.SlackやChatWorkなどのチャットツール
電話やFax、電子メールが多い税理士業界ですが、ChatWorkやSlack・Wechatなどのチャットツールを導入することによりお客様やスタッフとの情報の共有、やりとりがとてもスピーディーになりました。案件ごと、お客様ごとにグループチャットを作成すれば簡単に情報を共有することができますし、電子メールのようなファイルの添付もれはないか、件名は入れ忘れていないか、CCに入れるべき順番は合っているか、BCCにしておいたほうがいいのではないか、など無駄なことを考える必要がなくなります。
8.カレンダーを共有するGoogleカレンダー
スタッフ間でカレンダーを共有するためにホワイトボードに予定を書く、Outlookのカレンダーで共有するなどがいままでは行われていましたが、Googleカレンダーを共有すれば簡単にカレンダーを共有することができます。
Todoアプリと連携することもでき、無料で簡単に共有できるGoogleカレンダーはとても重宝しています。
https://support.google.com/calendar/answer/2465776?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja
9.個人情報やメモなどをクラウド化するEvernote
Evernoteはクラウドストレージといっていいと思いますが、使いこなすには少しコツがいるアプリだと思います。Evernoteはあらゆる情報の保存が可能です。
私の場合には、個人情報や人生ログ、手書きメモや音声データ、電話の内容のメモ、スキャンデータの保存、ウェブページのクリッピング、日経新聞のスクラップなどとして活用しています。
10.Macの仮想化 Parallels Desktop
税理士事務所で使われるソフトウェアのほとんどはWindowsでしか動きません。TKC、JDL、弥生会計、勘定奉行など全てWindowsでしか動かないため、税理士の99.9%はWindowsPCで仕事をしています。
そのためMacを使っているととても珍しがられますが、MacではWindows環境を仮想化してWindowsを使えるため、MacOSとWindowsOS両方を一緒に使うことができとても便利です。そしてスタバでもドヤ顔でPCを広げることができるようになります。
https://www.parallels.com/jp/products/desktop/
11.サイトの作成にはWordpressなどのCMS
一昔前まではhtmlでサイトを作成→サーバーにアップロードするというのが一般的だったと思うのですが、いまではCMSと呼ばれるもので簡単にサイトを作成・更新することができるようになりました。
ブラウザ上で作成でき、サーバーへのアップロードという作業が必要ないため、サイト作成が劇的に早くなりました。
世界的なシェアではWordPressが圧倒的に多いのですが、色々なCMSを試した結果、当事務所ではHAIKというCMSを採用しました。スマホでも最適化して表示されるレスポンシブデザインに自動でなるため助かります。
12.ランディングページの作成にはペライチ
ペライチは無料でホームページやランディングページ作成ができるサービスです。会社のオフィシャルサイトをとりあえず作りたい、複数ページはいらないといった場合にはペライチが便利です。当事務所のお客様でもペライチを活用しています。
最近では会社設立後、銀行口座開設の際、ホームページの有無を必ず聞かれます。Webマーケティングを行うもであればWordpressなどのCMSの活用が不可欠ですが、とりあえずサイトだけあればいい、ということであればペライチで十分ではないでしょうか。
13.会計ソフトは弥生会計、MFクラウド会計
クラウド会計が発達し、インターネットバンキングの取込、クレジットカード情報の取込ができるようになり、とても便利になりました。PCにインストールするタイプの弥生会計もクラウド版をリリースし、今後より発展していく分野だと思います。
https://biz.moneyforward.com/?utm_expid=79541959-47.xpVtwSKRSAObkelgOEH42w.0
14.スキャナーはScansnap
紙であふれる税理士事務所ですが、Scansnapを活用すればペーパーレスで仕事をすることができます。研修資料、税理士会からの案内、税務通信、実務の本などあらゆるものをデータ化し、ペーパーレスにすることにより紙を置いているスペースに家賃を支払うという無駄がなくなります。本しか置いていないスペースに年間何十万も支払うことほど無駄なことはありません。
https://scansnap.fujitsu.com/jp/
15.契約の締結はクラウドで行うCloudsign
2017年で私としては大ヒットだったクラウドサービスがCloud signです。これは契約書のPDFをクラウドサインに上げて、承認ボタンを押してもらえば契約が締結となる素晴らしいサービスです。
今までは紙に印刷→製本→2部郵送→押印→1部返送、保存という流れであった契約業務ですが、クラウドサインに契約書を上げ、承認してもらえば済みますのでかなりの時間短縮となります。また、現在は印紙税がかからないということになっていますので、そこも素晴らしい点だと思います。
16.請求はクラウドで行うMisoca
請求書を作成し、紙に印刷、郵送するという作業はそれなりに時間がかかりますし、件数が多ければそれだけで一日が終わってしまうということもあるのではないでしょうか。
Misocaなどのクラウド請求サービスを使えば、データさえ作成すれば、紙に印刷、郵送するという作業はMisocaがやってくれるため、請求作業がかなり短縮されます。
税理士業界では自動引き落としサービスがあるので、毎月全顧問先に請求書を提出するというところはあまりないかもしれませんが、請求書を毎月紙で郵送している会社にはとても便利なサービスです。
17.業務マニュアルをクラウドで共有する
Teachmeというサービスで業務マニュアルをクラウド化することができます。
Teachmeとは画像・動画ベースの “わかりやすいマニュアル” を短時間で作成・共有できて、閲覧状況管理や、担当者を指定した作業指示まで行える、次世代型マニュアル作成・共有ツールです。顧問先様の業務内容を可視化させ、無駄な業務を減らし、スムースな教育・業務指導ができるようになります。
紙でしかマニュアルが存在しないといった会社などにはとても便利に使えるクラウドサービスだと思います。
上記に記載した仕事がはかどるアプリ・サイト以外にも便利なものとして
・顧客獲得→Saleshub、Kakutoku
・外注→Crowd Works、Lancers
・総務→CasterBiz
などたくさんあります。基幹業務を見直したい方やこれらのツールを使ってみたい法人や個人事業者の方は一度ご相談ください。